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当ブログは株式会社トミーウォーカー様が運営されるPBW,「TW4:サイキックハーツ」PCのサイドストーリーや、不定期日記などを掲載しています。知らない方は回れ右でお願いします。 なお、掲載されるイラストの使用権はプレイヤーに、著作権は作成したイラストマスター様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカー様が所有します。無断使用はお断りさせていただきます。
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思春期たけなわですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

うちの曜灯は、そりゃもうやられております。(笑)
しかも、背後やらかしました。

蹴って踏みつけて憂さ晴らしに依頼に入ろうとしたら、
『失恋した女性の亡霊退治』
な依頼に受かっちゃったよ。(てへぺろ)

計算通り。(ぉぃ)

こうなったからには、思う存分やってきます!(病む方向に)


しかし、曜灯という女の子、中々割り切りが強いですね。
あの『輪』から離れて、一切影響ない所では、今まで通りです。
心の中では「考えたくない」という思いがひたすら溢れて来てたりしてるのですけどね。

そして背後思うわけです。
『やっぱり』逃げる方向なんだな、と。

今までのプレイングやスレッドでの会話を見返すと、
一貫して『大人になりたくない』という想いが見え隠れしていますからね。

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異変はいつも突然に起こる。
バベルの鎖に覆われている身でも、感知できないことは山ほどある。
人生の節目節目で、それは何度も感じ、何度も乗り越えてきた。
そして、今日この瞬間に、また一つ異変が起こる。
予想していた未来ではあるが、起こってみると感慨深くもある。
そんな、親として喜ばしくもあり、恐ろしくもある、そんな日が来たのだ。

「ありがとうございました。」
最後の客を見送り、看板の灯を落とす。
店内の片付けと仕込みを終わらせ、先に上がって待ってる家族の元へ向かう。
店の裏口から庭に出て空を見上げる。
月は傾きかけ、星は瞬いて強く主張する。
そして一つ、赤く灯るランタン。
何かの予感が体を駆け抜けた。

家に戻れば団欒が待っている。
職も家族も手に入れたのだ。
戦いに明け暮れた日々を駆け抜け、必死で守り通した。
その報酬として、ささやかな幸福がこの手にはある。
もちろん、戦いは終わっていない。
主戦場が変わっただけだ。
自分で戦うより、遥かに困難で重大な戦いの、最中なのだ。

その一つが、目を覚ましたようだ。
始まりは1本のメール。「不穏な気配がするよ」
離れて暮らす息子からのメール。
何分、自分も感じているのだ。
半身の事ともなれば、息子の方が敏感だろう。
いよいよ来たか、と思う。

自宅のリビングには、地下室に通じる階段がある。
そこは、かつて使っていた殲滅道具たちが眠っている。
自分が使っていたもの、仲間が使っていたもの、
そして、あるダークネスから取り上げて封印したもの。

埃っぽい階段を降り、明かりをつける。
部屋の奥、長物が納めてある一角を見る。
そこには厳重に封印が施されている160cmはある細長い箱がある。
それに近寄って、そっと蓋を開け中を確認する。
華美で儀礼的な柄、蝋燭立てを思わせる口金、細く鋭い燃える灯の様な眩い刀身。
そして目を引くのが、口金から石突に掛けて張り巡らされた「暗幕」の存在。
その『槍』は、誰かを待っている様に明滅し震え始める。
中身を確認して再び蓋を閉め、独り言ちる。
「目覚めつつある、か。これを取りに来るのは、”帳”なのか、もしくは――――。」

箱を担いで地下室を出る。
そのまま庭に出て星空を眺める。
”帳”の復活は、あの時から想定していた。
”帳”をあのように封印した、その時から。
それは、長年を灼滅者として戦ってきた故の親心でもある。

「受け入れるべきを受け入れて、超えるべきを超えてくれ。曜灯」

”白嵐”と呼ばれたダンピール、御津乃廉・灯の夜空への独白は、
寄り添ってくれる彼のパートナーと星々のみが聞いていた。








 ドーモ、ミナ=サン。ヨーヒハイゴです。

周りがにわかに慌ただしいですねー。
うちの子が引き金感ハンパないっす。(汗)

そして、

引き摺られる様に慌ただしくなる背後!
皆様に便乗してる訳ではなくて、曜灯の中に変化が出てきたのですよ。
そして命じるのです、「曜灯の物語を始めろ」と。

この感覚、覚醒した白蝙蝠君の時を思い出します。

曜灯に起こった変化というのを、ここで説明させていただきます。
何せ、これを載せておかないと、恐らく曜灯を動かすうえで皆様に大変な心配をさせてしまう事請け合いですから。

 ゆえに、某ネ様に対する返事は、明日出すつもりです。
喧嘩になったり、足枷になったりしたらごめんなさい!(ニヤリ ←背後は基本あくどい奴

長文の為、裏で説明の続きをします。









「ただいま」

学園祭2日目。
シューズアートをしているクラブで作って来たブーツを見る。
一緒に作った、ショートブーツ。
勇介もショートブーツを作ってたから、お揃いと言っていいと思ってる。
あたしから言い出したとはいえ、勇介が考えて見つけてくれた企画だった事、
それがブーツコレクターなあたしにぴったりだった事、
このブーツ履いて出掛けようって誘ってくれた事がすごく嬉しかった。
勇介とのデートまで大事に仕舞っておこうと決めて、丁寧に鞄に入れた。

同じように靴を仕舞っていた勇介が声を掛けてくる。
勇「曜灯、付き合ってくれてありがとっ!」
他愛もない会話が始まる。
あたしはその時には、そう思っていた。

曜「ううん。誘ってもらったのはあたしの方。ありがとうね。」
(ちょっと強引にねだってみたのはあたしだから。
だから、お礼はあたしが言うのがただしいでしょう、ね、勇介?)

勇「いつも学園祭の頃はバタバタしちゃうから、
友達と遊びにいったのは初めてなんだ。だから嬉しかったよ。」

曜「そう。それは良かったわ。」
(そう言えば、忙しそうにしてたっけ。
忙しいのに、あたしの我儘を聞いてくれてありがとう。
でも一つだけ、勇介は間違ってるわよ。
答えは教えてあげないけど。)
曜「でも、もうちょっと大きく出てくれても良かったのよ?」

顔を軽く背けて横目で勇介を見る。
身長差がかなりあるから、見上げる形に、上目遣いに自然となる。
勇「えっ?」

曜「女の子を誘ったんだから、そう言ってくれたらいいのよ?」
(なんだか勇介の反応がおかしいわね。
てっきりキョトンとして頓珍漢を言ってくると思ったのに。)

勇「え、えと。今日はデート、付き合ってくれてありがとなっ!」

曜「どういたしまして。また誘ってくれるんでしょう?」
(あ、気付いてくれたのね。
それに、うろたえるのじゃなくて、きちんと言ってくれたわね。
もう、緊張しちゃって、可愛いわね。
でも、頼もしいじゃない。
それなら、また我儘言っていいわよね?)

パーッと、ニッコリと、勇介が喜ぶ。
勇「うん、また誘わせてくれよっ。」

曜「期待してるわよ?あとは…、他には何かないかしら?」
(次はどこに誘ってくれるのかしら?
それは今後の楽しみにしといて、
もう一つ、あたしには聞いておきたい事があるの。
今日は学園祭よ?コンテストがあったのよ?
あたしも参加してるんだから、何かあるでしょう?)

ちょっと考えて、勇介は学園祭パンフレットをめくって見せる。
勇「んと、あと30分ぐらいが限界だけど……屋台のくじ引きぐらいなら大丈夫かな?」

曜「いや、勇介のリミットが近いのは分かってるから、無理しなくていいわ。
探してくれてありがとう。」
(あ、早速誘ってくれるんだ。
厚意は嬉しいんだけど……。
ちょっと聞き方がまずかったかしら?)

居住まいを正して真っ直ぐ勇介を見る。
曜「でもね、ちょっと違うの。」
(ダメかしら?中々上手く出来たコーディネートだったんだけど…。
うーん、もう少し育ってくれないと印象薄いのかしら?)

思わず勇介を見上げる目に力が入る。
勇介は勇介で、すごく迷っている様に見える。
昨日今日と学園祭だったのだ。
店番、宣伝、コンテスト、投票、色々あるのは分かる。
でも、あたしに言うべき事って言ったら、店番とコンテスト位だと思うのだけど?
それにしても、すごい冷や汗をかいている。
蹴るとか踏むとか、ちょっと脅かしすぎたかしら?
と首を傾げながら自己反省する。

少しして、勇介が突然表情を引き締めた。
取り敢えず何か言う気になったようだ。
端から見ても力が入っているのが分かるし、喉までならしている。
そんなに踏まれるのは怖いのだろうか。
後で謝っておこうと決めた時、
勇「え、えと、友達から……はもう始まってるから、その、付き合って下さいっ!」
頭を下げられた。

曜「え?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
(ん?今あたし、なんて言われたっけ?
”友だちから”って、何を今さらな事を。
”始まってるから”って、うん、1年くらい友だちやってるわよね。
”付き合って下さい”って、それはデートとか誘ってくれたら付き合うわよ?
ん?さっき普通に誘ってくれてたわよね?
じゃ、この付き合ってっていうのは、何を?
なに、今まで見た事ないような真剣な顔して。汗まで浮かべて。
それって、もしかして、勇介はあたしに告白し…………。)

顔が熱くなり始める。頭の上でボンっと何かが弾けた様な気もする。
目が泳いで勇介を直視出来ない。
内心が口に漏れ出してくる。
曜「え?その…、だって……、あたしは、…、水着の事を、…アレ?」
(こ、このタイミングで!?前触れなんて……、あった様な気がするけど…。
ほ、ほんきなのかしら?だって、そんな…。ひ、ひぃ!(弟の事)陽桜ネ!
パパ、ママ!あたしはどうしたら…。
ダメ、頭が上手く働かないわ。
空気、空気が欲しい!)

すぅー、ふーーーーー。
ゆっくり吸ってゆっくり吐く。酸素を体中に行き届かせる。
すぅーっ、ふーーー。
速く吸い込んで止めて、一息で吐き出す。
うん、ちょっと頭が冷えてきた。

ゆらりと顔を伏せて名前を呼ぶ。
曜「勇介。」
(あたしは、どうなの?告白されてどう思ったの?
聞きたい。もう一度、聞きたい。
そうすれば、分かると思うから。)

声が震えそうだった。顔を背けそうだった。
でも、真っ直ぐ伝えないと。しっかり向き合わないと。
曜「それ…、本気なのかしら?」
(我ながら冷めた言い方ね。
表情も、きっと怖い顔してるわよね。
ごめんね、でも虚勢張らないと顔を見ながら話ができないの。)

たじろいでうろたえる、いつもの勇介が目の前にいた。
それを見ると、不思議と落ち着いてきた。
勇「いや、さすがに本気じゃなかったら言えないでしょ!?
っていうかそっちにその気が無いとかだったら、マジごめんっ!」

冷静になってくると、勇介の態度に腹が立ってくる。
自分の周りの温度が下がっていく気がした。
曜「あたしの事はいいの。勇介が本気なら、もっと、強い言葉で言って。」
(何その日和見な言い方!勇介の本気ってその程度なの?
あたしがその気がなかったら引っ込める程度のものなの?
どっちよ!)

あたしは相当怖い顔をしてたんだと思う。
勇介は押されたように仰け反って、
でも、またあの時の様に表情を引き締めて、
あたしを真っ直ぐ見て、
勇「なら、言うよ。好きだ。付き合ってくれ。」


(うん、ありがとう。あたし、嬉しかったんだわ。)
(勇介に告白されて、嬉しかったの。)
(実を言うとね、勇介が本気なのは分かってたの。)
(あたしがその本気を受け止める為に、必要だったの。)
(正直、あたしには”恋”って良く分からないの。そういう好きって事がね。)
(でもね、勇介なら、勇介だから、嬉しかったの。)
(あたしでいいんだよね?なら、よろしくね。)


曜「うん、よろしくね。」

勇介に近づいて胸の辺りの服を摘まんで俯く。
ダメ、こんな顔を見せられないもの。
顔を真っ直ぐ見れないもの。
でも、あなたの近くにはいるよ?

それで許してね、勇介。









 世界も、人も、変わっていく。
「札幌迷宮戦争」から始まり、学園祭が終わり、自分の周りは大きく変化している。

 もちろん、自分自身も。

 人同士が築く関係には優劣がある事を知った。
 親しい相手にも自分が知らない面がある事を知った。
 「戦い」に対する自分の価値観の変化を知った。
 守るものへの基準がある事を知った。
 近しい人ほど自分に対する感情を読めない事を知った。

 何よりも

 自分自身の事をほとんど知らない事を知った。

 自分が知らない自分自身、それは、宿している「闇」の事。
そして、自分の暗黒面について、何一つ考えたことがなかった。

 こんな事を考え始めたのは、きっかけがあったから。
自分で驚いた、自分の姿。自分は強いと思っていた。それが、あの変わりようだ。
自分は本当に自分なのか?どれが自分なのか?答えの出ない問いが繰り返される。

「あたしは、だれ、なのかしら?」

ここから始めよう。自分を知る旅を。果ての見えない道のりを進むのだ。

――――――――― 良い旅を ーーーーーーーーー


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