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当ブログは株式会社トミーウォーカー様が運営されるPBW,「TW4:サイキックハーツ」PCのサイドストーリーや、不定期日記などを掲載しています。知らない方は回れ右でお願いします。 なお、掲載されるイラストの使用権はプレイヤーに、著作権は作成したイラストマスター様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカー様が所有します。無断使用はお断りさせていただきます。
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――8月某日・自宅にて――

駆け戻って泣きはらしながら考えている。
自分をバラバラに切り刻む。
痛くて苦しくて救いようがなくて。

そして、

誰も助けてはくれない。


認めてしまった。
”あの日”からずっと信じて走り続けてきた事が間違いであることを。
あの人を助けたくて、”妹”に甘んじててはいけないと思って、
あの人の新しい居場所に、新しい”あたし”でなろうと、
そうして、
”おひさま”になろうとした。

蓋を開けると、あたしにはそんなことはできないのだと、
一番助けたかったあの人が無言で教えてくれた。

終いには、いつも寄り添ってくれる大好きな彼にさえ、
間違いだと指摘された。

あの人の為に、駆け付けられる、話を出来る、受け止めようと出来る、
そんな彼に嫉妬を持っていたのは確かだけど、
遂にあたしは耐えられなくなって、
大好きな彼に酷い事を言って、逃げ出してきた。

もうあたしには、何もない。
大事な人は一人、また一人いなくなった。
自分を支える信念は、折れてしまった。
もう、ここから消えたかった…………。

泣きながらベッドに突っ伏したまま、意識が深く沈んでいく。
真っ暗闇に溶けて、あたし自身さえも見えなくなる。

『貴女はまだ、全部をなくしたわけじゃないのよ?』
闇の中から、声が聞こえた。


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『・・・・・・・・・・なさい。
 眷属よ、集いなさい。』

頭の片隅で声が響く。
いや、そんなにはっきりしたものじゃない。
聞こえたか聞こえないか、その程度の弱々しいもの。

だけど、

それの発信源は奇妙なほどに確信を持てる。

あたしは気のせいと自分に言い聞かせて走り出す。
陶酔館プロテルヴィアを一度振り返ってから。









 今日はやけに薄暗い日差しで、体が重くて動きづらかった。
すっかり馴染んだいつもより薄く見える庭に降りて歩く。
ここなら見つからないだろう――――――。


「「”――”みーつけたっ!」」
無邪気な声で私を呼ぶのは、双子の姪と甥。
弟の小さな宝物たち。
もちろん、それは私にとっても、だ。

「どうしていつもとちがうところにいるの?」
やや無表情だけど弟の奥さんに似た吸い込まれる様に輝く金色の瞳と、
弟の様なきめ細かい銀色の髪、――だったと思う――、を持った姪が訪ねる。

『今日はここに居たい気分だったのよ』

「こんなひかげはもったいないよ。こんなにいいおてんきなのに。」
こちらはにっこりとした表情の甥。
弟の色素の薄い灰目を受け継ぎ、義妹と同じ赤銅色の髪をしているはずの、
小さい頃の弟の面影の強い子が言う。

『そうなの、ちょっと日差しがきついのよ』

二人に手を貸してもらって、ゆっくりと色の褪せた美しい庭を家に向かう。
いつの間に、これ程広く感じる様になったのか。
手入れの行き届いた菜園、良い香りを放つハーブのプランター群
そよ風にそっと揺れる洗濯物。
姪と甥の砂場セットや三輪車。
見慣れたけど、褪せた色をした庭。
ゆっくり時間をかけて歩き、私のお気に入りの場所、
庭を一望できる縁側に着く。

いつも座っていたその場所に、”今日は”腰を下ろした―――。






カチン―――――

妙に受話器を置く音が高く響いた。
店内はBGMが流れ、話をする談笑する客もいるはずだが、
その音を聞きつけてカウンターに寄ってくる姿が数人。

「今の電話、どこからだい?
 曜子ちゃん、そろそろなんだろう?
 気になって気になって仕方ないんだよ!」

常連の女性客だ。
お喋り好きな性格で、事情通だ。
予定日もどこかで聞きつけていたんだろう。
隠しても仕方がないから、正直に話す事にする。

「病院からだ。
 陣痛が始まり、破水もしているようだ。」

それがどういう事かは知らない。
が、いよいよなのだという思いがある。
常連の一人が、落ち着いた俺の態度に首を傾げている。

「マスター、あんた、行ってやらんでいいのか?」

実の所、俺と曜子の間では、立ち会わないという事を取り決めていた。
曜子が強く、店を開ける事を主張したのだ。

『誰かが家を守っててくれないと、私たちが帰って来る場所がなくなるもの。』

そう言って笑う妻に、俺は首を縦に振ったものだ。
今から考えれば、俺に余計な気を遣わせない為の方便だったのかもしれない。

「すぐ行っておくれ。
 曜子ちゃん、絶対心細いんだからね!」

お喋りなマダムには、俺の迷いが筒抜けらしい。

みんな、マスターのお子さんが生まれそうって事だから、今日は閉店だよ!と、
自分で仕切っているマダムをぼうっと見る。
話を聞いた客たちは、おめでとう、だの、釣はご祝儀だ、だの言いながら、
一人、また一人と勘定を済ませて帰って行く。

ついに、常連の数人だけになり、

「曜子ちゃんに、よろしくな。」

全員からご祝儀袋を渡される。
受け取るわけにはいかない、と言っても、
曜子ちゃんと子どもに渡すんだから気にするな、と無理やり持たされてしまった。

「それじゃ、また明日ね!」

最後に残ったマダムが手を振って去っていく。
その背中に深く頭を下げ、入り口の掛札を【Closed】にひっくり返した。









(某ネの背後さんに向けて歯を光らせながらサムズアップ)

ふふふ、7/21(手紙上で二人が別れた日)から、
練りに練りながら、虎視眈々と狙っていた”企み”を、
ついに!ついに!!
明かす段になりました。

さて、どの様なお返事が来るのか、
(小心者の為)血反吐を吐き散らかしながら、
(ぴくぴく痙攣しつつ)楽しみに待つことにします。

(にこやかにゴフっとしてバッタリ)
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